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お人形・ぬいぐるみ救出計画



ベビーシッターとして初めて伺うお宅で私は、お人形やぬいぐるみが、どんなふうにしまわれているか・・・を見ます。持ち主であるお子さんとお母さんが、どんな方なのかがよくわかるからです。
お人形やぬいぐるみなどを、生き物のように優しく扱っていることがわかるお宅のお母さんと子どもはやはり、とても愛情深いですし、お人形たちを他のオモチャと一緒にオモチャ箱にぶん投げて詰め込んであるようなお宅の親子は、人に対しても「・・・・・」です。

私は、自身の子育て中、さんざん ”いっこく堂” をやりました。かなり達人でした(笑)。
お人形やぬいぐるみに、直感で感じとったそれぞれの性質、性格のとおりの動きをつけ、しゃべらせ、子どもたちが自然に、命があるもののように扱うようにしていました。
だから我が家のお人形たちは、”ケガや病気”をすれば出来るだけの手当をしましたが、子どもたちも本気で心配して看護していたように思います。また、二人の子どもたちはお人形たちに、たくさんの内緒話をしていました。大事な友だち、あるいは家族のように一緒に過していました。

ショウコもサクも、物言わぬものの声を感じとり、弱い者を庇う、思いやり深い人に育ってくれたと思いますが、そのことに感謝するとき、彼らが小さい頃、お人形たちにしていたことを思い出します。

だから私は今も、他所のお子さんのオモチャ箱に押し潰されて入っているお人形やぬいぐるみを発見すると、「まあ大変!」と言って救い出し、わざとお子さんの前で、生き物を扱うようにしてみませます。
大抵のお子さんは、初めちょっと引いていても、すぐに同調してくれますね。おままごとセットの食べ物を持ってきて食べさせ、自分のブランケットを持ってきてかけてやり、”ピクニク” には一緒に行く、と言うようになります。
他者に何かしてあげることを思いついた子どもっていうのは、瞳がキラキラして、喜びに溢れて、可愛いです。

楽しく一緒に遊ぶと、次に訪問したときにはもう、メルちゃんもミッキーもしまじろうもブタちゃんも、オモチャ箱に天地逆に入っているようなことはありません。ちょっと良い扱いになっています。
子どもは、お人形たちを持ってきて、今日もまた喋らせて~、と私にせがみます。お母さんからは「この間以来、母性が目覚めて育ってる感じなんです。抱いたりおんぶしたり世話してるんですよー」と喜びの声をいただいたりします。

すべてのお母さんが、お人形を子どもの友だちとして扱うわけではないし、”いっこく堂”をやるわけではないです。どちらかというと私がシッターとして伺うお宅では、オモチャといえば知育玩具です。だけど私は、お人形やぬいぐるみが、子どもの持ってる素晴らしいいろいろなものを育んでくれることをよく知っています。
だからこれからも私は、オモチャ箱で痛い思い、寂しい思いをしているお人形たちを見つけたら、救出します。持ち主の子どもと一緒に。
by kktreasure | 2012-11-12 22:16 | 子供たち

あなたの物語を大切にするカウンセラー郷家あかりの日常


by kktreasure
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