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『あまちゃん』 ~楽しい半年をありがとう


先週終わった『あまちゃん』ですが、さっき、商店街を通りかかったら、あまちゃんのテーマソングがかかっていました。
あれ?気づけば私もなんとなく”あまちゃんロス”のような…(笑)
ということで、ちょっと『あまちゃん』のことを書きます。


クドカン、ほんとに幅広い世代に愛されるドラマを作って素晴らしかったです。
ご自身も宮城出身とのことですが、東北への温かい思い、幅広い年代の様々な人間といろいろな人生への理解と敬意、とにかく私は、毎日「クドカンの眼差しには愛があるんだよなぁ…」と思いながら見ていました。

前にクドカンがTVで
「地元がいい、田舎はいい、結局大事なものは自分の近くにあったってことを描ければ…」
ということを言っていましたが、なるほどなぁと思いました。

豊富にちりばめられた小ネタに感心し、出来事や台詞に共感したり突っ込んだり、泣いたり笑ったりしながら、毎日楽しませてもらいました。

アキの成長…、毎日、眩しかったです。
母の故郷であり、そして海女である祖母が暮らす岩手県の北三陸で、明るくて温かい大人たちと関わりながら、成長していきました。
ただそこにいるだけで皆を癒して元気にしちゃう正真正銘のアイドルになっていきました。
”なった” というより、もともとの資質が見出されて花開いたのですね。

春子が、自分は1年前と変わったかと問うアキに、
「変わってないわよ、アキは。昔のままで地味で暗くて向上心も協調性も存在感も花も個性もないパッとしない娘だったけど、だけどみんなに好かれた。こっちに来てみんなに好かれた。あんたじゃなくてみんなが変わったんだよ。自信持ちなさい。これはすごいことなんだからね」
と言った言葉、忘れられません。

魅力的な登場人物たちの見せてくれた、東北の人の明るさ、強さ、優しさ、
寄り添いながら、当たり前に力を合わせて生きている姿、
母娘3世代の立場、思い……
「そういうことってあるよね、そんな時期もあるよね、そうやって生きていくんだね…」と思いながら見ていましたが、クドカンという人の描くものには、人への愛が溢れていたなぁ、ディテールに愛が宿っていたなぁと思います。
だからここまでたくさんの人たちの心に届く作品になったのでしょう。

「私たちは繋がって生きている。また、生きることで、繋いでいく、継がれていく」
……私が半年間ドラマを見てきて、いちばん心に沁みたのは、そのことでした。

鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)がリサイタルで『潮騒のメロディー』を歌ったシーン…「三途の川の…」が「三代前からマーメイド」、「親譲りのマーメイド」と替えて歌われたのには、朝からぶわっと泣きましたねぇ…。

クドカン、素敵すぎる! 

それから、音楽を担当した大友良英さん。
福島育ちなのだそうで、2011年の震災後に立ち上げた『プロジェクトFUKUSHIMA!』の活動で芸術選奨文部科学大臣賞芸術振興部門を受賞されている方なのですね。知りませんでした。
それらの活動を通して大友さんは
「人は、生真面目に向かい合うだけじゃなくて、笑いがないと前へ進めない」
ということを実感した、と話されていましたが、そういう思いで、あの思わず笑顔になり元気になってしまうテーマソングを作ったのだなぁと思いました。

『あまちゃん』……たいてい録画ででしたが全話逃さず見ました(人生初)。
忘れられない名ドラマ、楽しい半年をありがとうございました!
by kktreasure | 2013-10-04 11:00 | 映画、テレビ、芸術

あなたの物語を大切にするカウンセラー郷家あかりの日常


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