私は "静恵さん"(演:八千草薫)になりたい
2016年 02月 22日
月9『いつかこの恋を・・・』を何話か見直してしまいました。どっぷり坂元ワールド。
出てくる若者たちが、みんないいです。
何者かになりたくて、欲しいものを手に入れたくて、でも置かれた場所は厳しくて、そこで翻弄されながらも、気張って、無理をして、ときに自分を裏切りながら、嘘をつきながら、頑張る若者たち・・・
健気だな、眩しいな、と、きゅんとなりながら、
そして、自分にもあった20代(笑)を思い出したりしながら、見ました。
高良健吾くん演じる 練 をはじめ、何人かが会津出身という設定です。
じつは私は20歳前後の数年間、会津の北、山形の米沢市から東京に出てきていた人と付き合っていたんですね。
会津弁は米沢弁とよく似ているので、練くんたちの話す方言、すごく懐かしい。
「さすけねぇ(差し支えない)」とか、「んだべした(そうでしょう)」とか。
米沢の彼も、ほんとにほんとに純粋で、心根が優しくて、真っ直ぐで、不器用で、ばかみたいに人が好くて、よくズルされたり騙されたりしてました。
私の方は まだまだヤンチャで "ブラックあかり" もやってみたかったりして、
純粋すぎる彼や彼の家族、彼の雪深い故郷を 自分の人生の中に置けなくて、
一緒になる覚悟ができなかったので別れてしまいましたが・・・
30年以上経ちますが、あの日々を思い出すと、自分にとっては奇跡的なほどの美しさと優しさとして、ぽっと消えない灯りみたいなものとして、今もひっそりと在ることに気づかされます。
ドラマの中で、音(有村架純ちゃん)も同じようなことを言ってましたが、私のあの恋愛は「好きになれたことが嬉しい、それだけでいい」「もう二度とないんだろうな」と思えるものでした。
人をちゃんと好きになる。
人生で一度でも、そんな経験ができたら幸せです。
このドラマ、「暗すぎる」「重すぎる」ってことになってて、「練の二股にがっかり・・・」なんていう声があるそうなんですが、
えぇぇ? ・・・ああ、そういう(”二股” だからどうとかいう)ふうにしか見られない人もいるのか・・・
出来事の奥、深いところにある柔らかいものは見ないことにしてる人には不快かもしれない・・・
そう思いました。
このドラマ、自分の青春時代を振り返る準備のできた人に “沁みる” ドラマかも。
あ、ちなみに私は将来、"静恵さん"(演:八千草薫)になりたいです。
可愛い若者たちが集まってくるおうちに一人で住んでる おばあさん です。
みんなに りんご剥いたり、大学芋つくったり・・・
「静恵さんの家」は、郷家あかりカウンセリングルームの最終形態です ★