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“底なしの「愛されたい」” はなんだったのか

ご自分のことを 「ク〇ビッチ」 と言うご相談者がいました。

Aさん(30代女性)。
綺麗な方ですが “いかにも” なファッションやメイクを敢えてせずに、清楚系に見せながらの、まさかのワザで、次々と男性を落とし・・・ということを続けてきたんだそうです。

そのエピソードは凄まじいもので、私は興味深く聴きましたが、人によっては拒否反応が出て聞けないものだろうと思いました。

とにかく「ひっきりなしに、次々」なのでした。 ターゲットにする男性のタイプは幅広いのですが、相手の好みを見抜いて上手に気持ちを掴むテクニックは、もう「師匠!」と呼ぶレベル。

“底なしの「愛されたい」” はなんだったのか_a0237268_12192222.jpg


でも、熱心に狙い撃ちますが、落として求められるようになることが目的ですから、そこまでです。
それ以上、関係を深めず(深められず)、お別れです。

私は、痛々しいな・・・と思いながらお話を伺っていましたが・・・



★ ★ ★ ★ ★ ★  ★



初回の面談から1年近く経って、Aさんは突然連絡してきました。

「お話があります、聞いてほしいです」



「私はとにかく ちやほや されたかったんです。求められたかったんです」

「男から求められる快感は麻薬のようでした。中毒ですから薬がキレたら猛烈に苦しい。だから次を求めるしかなかったんです」

「それでも、いつもみじめで寂しかった。当たり前です、本当の自分を見せず、関係を築くということが全く出来ていなかったんですから」

「自分の “愛されたい” は底なしだと思いました。本当は愛したいし愛し合いたいけど、愛されたいが強すぎるから、そこへたどり着けなかったです」

「郷家さん、私もういやだ。でも、どうしたらいいでしょう・・・」

「私、人として終わってるんでしょうか・・・」




終わってなんかいないです。
というか、既に分かっていて、それを語れていますもん、もう次へ行けるはず。

Aさん、「自己嫌悪でベッドから出られなくなった日に、自分の心にあるこのデカい底なしの箱に男、男、男、男、男・・・男を入れ続けててもダメなんだと気づいた」 のですって。

「自分のダメ親父(たくさん暴力を振るった人で、アル中→肝硬変で亡くなっています・・) は、自分の底なし箱に、酒、酒、酒・・・と酒を注ぎ続けて、なぜ満杯にならないんだ!なぜ心が寒いんだ!?って叫びながら死んでいったんだな。哀れだな。・・・て、あ!!!私も同じじゃないか!!!って気づいた」 のですって。



突然やってきたという気づきの告白に、私、胸を打たれました。

“ク〇ビッチ” であろうと何であろうと、やりきって、そしてしっかり学びを得た人は美しいな、といつも思います。



Aさんはこれからセラピーに取り組みます。
今も愛情飢餓状態で心の中にいる「リトルAちゃん」を、救出、養育していきたいのだそうです 星


“底なしの「愛されたい」” はなんだったのか_a0237268_12195932.jpg

(※Aさんの許可をいただき書かせていただきました。)

by kktreasure | 2016-10-23 09:18 | 心の話

あなたの物語を大切にするカウンセラー郷家あかりの日常


by kktreasure
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