「彼とママ、どっちが大事なの?」は実話   

2017年 03月 09日

先週最終回だったNHKドラマ 『お母さん、娘をやめていいですか?』

波瑠さん演じる娘(高校教師)が、”友だち以上に恋人のように仲の良かった”母親(演:斉藤由貴さん)の呪縛を解いていくという、母娘問題を描いた作品でした。


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番組サイトの掲示板では、自分の体験談の告白や、悩みを打ち明ける場として盛り上がっていたとのことですが、私の相談室にも、このドラマを観て「あれは私だ」と思ったという方、「私も もしや‥‥」と恐ろしくなったという方、あれが刺激になり「毒親問題再燃」‥‥という方が何人か来られました。


すごい反響、影響力のあった作品だったんだと思いました。

たくさんの視聴者(辛い娘たち、苦しい母親たち)が己の問題を作品の中に見たのですね。




この作品を見て、いやいやこれはないだろう、これじゃあホラーだわ、さすがにありえない、と思った人は健全な家庭で育った人でしょう。


実際にあるのです、


「母は私のスケジュールの全て、職場の仕事の内容まで把握していて 口出しをしてきます」


「母の気に入らない男性との恋愛も結婚もありえませんが、母が気に入る人などこの地球上にいるはずないんです」


「本気で、その友達/彼氏とママのどっちが大事なの?と聞いてきます。飲み会やデートに付いてきたこともあります」


「尾行を咎め、もう家を出る!と言ったら、あなたに捨てられるくらいならママは死ぬ、と言って本当に実行しました、未遂でしたがもう恐ろしいし、脱力してしまいます」


‥‥そういうお話。 枚挙したらきりがありません。




また、そんな異様な状態に陥ってしまっているのに、

母親の側は「大切な娘を思えばこそのあれこれなのに、それの何が悪いの?」と言うし、

娘の側は「たぶん、大切なお母さんを心配させたり悲しませたりする言動、生活をしてしまう私が悪いんでしょう」と言います。


この関係の異常性にはなかなか気づきません。


母親の方は、いつまでも良いママでいることで自分の無価値感や寂しさを誤魔化しているのですが、そこに向き合えないから気づけない(それは傷ついている幼い自分に対面することにもなるので、辛すぎて出来ないのですね)。


また、娘の方も、そういう母親に介入され続けていることの害に気づけぬまま(あるいは、気づいていても逃れられないまま)成人し、他人との境界が引けない、自分がわからないなどの問題に苦しんでいます。


ドラマでは、波瑠さん演じる娘が、あのような母親を持ちながらマトモな感覚を維持できていたことが不自然といえば不自然でしたが、50分×8回のドラマですから仕方ないですね。

でも本当なら、ああいうお母さんにずっと張り付いていられたらもっともっと、様々なことが困難な人になっているはずです。




母親が娘から・・・お腹の中で育って生まれてきてくれてからいつも一緒だった娘から、"わざわざ" 離れる必要があるとは思えない、というのは、解らないでもないです。


でもやっぱり、

娘が "自力で" "好きなように" 人生を拓いて行くことの邪魔をしてはいけない。

いつまでも娘を、同じレールの上を走る同じ列車に乗せてちゃ駄目なんですよね、一度別れないと。




とはいえ 「母娘カプセル」 を内側から壊すのは難しいです。

やっぱり外からもたらされる力、穴を開けてくれる人が必要です。


ドラマでは、娘の恋人(演:柳楽優弥さん、さすがの演技でした☆)と、母の夫(演:寺脇康文さん)の存在が、大きな役目を果たしてくれそうでした。


「カプセル」に、優しい風を吹き込み、希望の光を入れ、苦しい母と娘を外へと誘い出してくれそうな存在として描かれていましたコスモス




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by kktreasure | 2017-03-09 08:25 | 映画、テレビ、芸術 | Trackback | Comments(0)

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