奇跡みたいな1時間
2016年 06月 21日
その日私は午後1時から対面セッションがあって、午前10時くらいかな、サロンの掃除をしてました。
そしたら突然、
「今! 今すぐYのところ(病室)へ行っておいで!」とハイヤーセルフの声。
「いや、1時からセッションだから無理。終わったら見舞うよ」と答えるも、
「いいや、今じゃなきゃだめ」と。
なんだかわからないけど、すごく強いメッセージだったので、「う~ん、困ったな」と思いながらも、サロンからほど近い病院だったので、ひとっ走り・・・と思い、病室へ向かいました。
着いてみると、付き添っているはずの妹がいない。
LINEしてみると、今ちょうど自宅に帰ってるところだと言う。
結局、私が病室へ行って過ごした1時間は、常時付き添ってた母親(私の妹)が、たまたま自宅へ戻って不在にした1時間だったんですね。
それ以降は亡くなるまで、妹は病室を離れなかったので、その時を逃していたら、Yと私が二人になる機会はなかった。
なるほど、Yが一人のときに行かせたかったのか、ハイヤーセルフは、とわかりました。
その頃Yは既に、昼間も薬でうとうとと眠っていることが多くて、喋る言葉にも力がなく、小声で聴きとりにくい・・・という状態だったので、「会話」はさほど、できませんでした。
でも、なんか、しっかり繋がった、ちゃんと伝わってる、そう思える瞬間が何度かあって、
ああそうか、もう今は、”逆に、届く状態” になってるんだな、と。
だから私、それまで言えなかったこと、親も誰も言わないこと、たくさん伝えました。
すごく悲しいけど、もう間もなく旅立っちゃうんだね、ということを前提とした話です。
それから、お母さんに、「こわい」「不安だよ」「お母さん、そばにいてね」「帰らないで」って言ってごらん。お母さんは、辛さを分けてくれることが嬉しいんだよ、我慢されたら寂しいんだよ、とも。
両親が「絶対に治してあげるよ」「がんばれ」って言うから、Yは本当の気持ち・・・怖さや寂しさ、不安 を表現できないでいることがわかっていたので・・・。
Yはその晩、いろいろなことを母親に話したそうです。
「あかりちゃんに、お母さんといっぱい話をするんだよ、って言われた」と。
「お母さんがずっとついててくれるの嬉しい」
・・・そんなことも初めて言われてビックリした、嬉しかった、と妹から聞きました。
なるほど私は、ハイヤーセルフに “連れて行かれた” おかげで、Yと母親の、もうその後二度と持てなかった、穏やかで濃密な時間を、ギリギリセーフで作り出すことに貢献できたみたいでした。
私も、半分は幼児みたいに愛らしく見えるY,でもあとの半分は、なんだか位の高いお坊さんみたいにスッキリと美しくなったYを見て、悲しいのに安心もした、奇跡みたいな1時間をもらったのでした。
ハイヤーセルフにありがとう、な出来事でした★