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HSP(Highly Sensitive Person、とても敏感な人)のこと

HSPHighly SensitivePerson)とても敏感な人。生まれつき高度な感覚処理感受性を持った人。
人口の2割程度を占めると言われていますが、生まれ持った性質で、生涯変わりません(病気ではないですから、治るもの、治すものではありません)。
また、HSPには内向的なタイプの人が多いですが(7割ほど)、外交的なタイプ、冒険好きなタイプ…と わかりにくいタイプもあります(私はこの "わかりにくいタイプ" です)。

このところ、このHSPというワードを出されるご相談が幾つかありました。
先日はNHKのニュースの中で、HSCHighly Sensitive Child)~HSPの子ども時代を指します~ の特集をやっているのを見ましたが、その番組を見て…という方もありました。
ご自身やお子さんが、周囲の人と比べて際立って敏感、繊細で、それゆえ苦労が多く、「こんなことではダメだ」と思い「直さなくては」と心掛けてきたが…?というお話です。

HSPは、そうでないタフな人たちにとっては何でもないことが強過ぎる刺激になります。
小さな変化、細かな意図にも気づき、戸惑います。
また、ミラーニューロンの活動が活発で、他者の感情が流れ込んできやすい、感情移入しやすいです。
恐怖心を抱いたり憂うつになったりしやすく、罪悪感や羞恥心を持ちがちかもしれません。
周囲からは「気にしすぎ」「もっと大らかに」「そんな弱くちゃ生きていかれないぞ」などと言われたりしますから、自尊心を高く保つのも大変かもしれません。
とにかく困難がいっぱいで心身ともに疲れやすいです。

でも、HSPにはたとえば、
音や匂いなどの情報の微細な違いを察知できる、とか、
想像力が豊かで内的な生活が充実している、とか、
じっくりと深く多角的に物事を考えることができる、とか、
共感力が高くて気配りが上手である、とか…
たくさんの良いところ、能力があります。

HSP
の人が、自分のその性質を嘆いたり治そうと努力したりするなら、それは要らないことだと知ってほしいし、
嫌な思いをすることや傷つくことを避けて、人口の8割がタフな人(自分より鈍い人)で構成されている世の中から弾き出されるようにして狭い暗い場所へ移って、そこでひっそり生きていくしかないと思っているとしたらそれはとても悲しいです。

今はHSPHSCというものが社会で取り上げられて理解が深まり始めたことを歓迎します。
救われた思いになる方もたくさんいらっしゃるでしょう。
でもいずれは、そんな言葉を用いなくても様々な人がそれぞれの心地よい居場所を持って活動しているのを皆が当たり前に思う、成熟した社会になっていくとよいなと思います。

ご自分やお子さん、ご家族、同僚…がHSP?とお悩みの方は、どうぞご相談ください。





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by kktreasure | 2019-07-03 11:03 | 心の話

あなたの物語を大切にするカウンセラー郷家あかりの日常


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